「野球選手って右投げばっかりじゃない?」
「野球選手で左投げって少ない気がする・・・」
野球を未経験の人なら誰しも疑問に思ったことがあると思いますが、この記事を読めば「野球選手に左投げが少ない理由」が分かりますよ。
野球に20年以上関わり、指導者経験もある私が、初心者にもわかりやすく説明しますので安心してくださいね。
野球で左投げが少ない理由
野球において左投げが少ない理由は大きく3つ考えられます。
理由は以下の3つです。
理由1 左利きの人が少ない
理由の1つ目はそもそも左利きの人が少ないことです。
体感では感じていると思いますが、そもそも左利きの人は少数です。
少し古い調査になりますが、1977年にイギリスで行われた調査ですと成人人口の8%から15%しか左利きはいないとのこと。
おそらく現代においても大きくは変わっていないことが予想されますので、大体10人に1人くらいしか左利きの人はいないことになります。
その10人のうちの1人が野球を選ぶ確率は・・・と考えると当然左投げの野球選手が少なくなるのは分かりますよね。
理由2 投げる方向が決まっているため
さて、ここからは少し専門的な話をしていきましょう。
野球はプレーの中で投げる回数が多い方向があります。
1番多く投げるのはピッチャーからキャッチャーの方向ですね。
次に多くなるのがどこかというと、ファースト(一塁)方向に投げることなんです。
バッターをアウトにするためには、どんなポジションであろうとバッターが打ったボールを捕球し、ファーストに投げなければいけないためです。
実はこのファースト方向が左投げにとっては不利な方向なのです。
ファーストは守っている人(野手)の左側にあります。
つまり、ボールを捕った後、左側に投げるということです。
実際にやってみると分かると思いますので、ぜひやってみてほしいのですが、ボールを力強く投げようとした場合、右投げの人が左方向に投げる場合は、左足を踏み出すのでほとんど向きを変えないで投げることができますよね。
ところが、左投げの人が左方向に投げる場合は右足を踏み出すので体を反転させなければ投げることができないのです。
このわずかな動きの差がアウトかセーフかを分ける大きな差になってしまうのです。
理由3 走者をタッチしなければいけないため
野球は攻撃チームが反時計周りに順番にベースを触れて走るスポーツです。
そして守備チームはバッターやランナーをタッチしなければアウトにできない場面があります。
この反時計回りに走ること、タッチしなければアウトにできないこと、これらが関わり合って左利きに不利な状況を生み出してしまうのです。
具体的に説明しましょう。
攻撃チームが反時計回りに走るということは、守備チームからすると攻撃チームが左方向から近付いてくることになります。
ボールを捕球するのはグローブを着けている側です。
つまり、右投げなら左側にグローブがあることになりますから、捕った後すぐに左から迫ってくる攻撃チームの人にタッチすることができますよね。
ところが、左投げだと右側にグローブがあることになるため、捕った後すぐに左から迫ってくる攻撃チームの人にタッチすることができないのです。
こちらもわずかな差ですが、アウトになるかセーフになるかの大きな差となるのです。
左投げでもできるポジション
「じゃあ、野球って左投げの人はできないの?」
と思う方もいるかもしれませんね。
そんなことはありません。
ちゃんと左投げでもできるポジションがあるんです。
上記の理由の2と3が大きく影響しないポジションであれば大丈夫なんです。
ピッチャー
ピッチャーはキャッチャーに投げることが多いポジションです。
そのため、左方向に投げることが少なくなります。
また、攻撃チームをタッチしなければならない場面もほとんどありません。
ですから、左投げの人でもピッチャーであれば不利にならないのです。
むしろ左投げのピッチャーは有利だと言われています。
こちらも理由は色々とありますが、単純に左投げが少ないということは左投げのピッチャーを打つ練習の機会も少ないということですからね。
ファースト
勘の良い人は「ファースト」を見てピンときたのではないでしょうか。
上記の理由2で「ファーストに多く投げること」「ファーストの方向が左投げにとって不利である」と説明した「ファースト」のことです。
上記で説明したとおり、捕球した後、ファーストに投げることが左投げにとっては不利だったわけですから、ファースト自身であれば投げなくても済むので問題ありません。
また、ファーストは攻撃チームにタッチすることも少ないポジションなのです。
(これらの理由についてはまた細かい話になってしまうので割愛しますが・・・)
ですから、左投げの人でもファーストであれば不利にならないのです。
外野手
外野手は捕った後、左方向に投げることがほとんどありません。
これは外野手が捕る球の多くがフライであることやヒットとなった球であるためファーストに投げる必要がないからです。
また、攻撃チームをタッチすることもほとんどありません。
単純に外野というベースから離れた場所を守っていますからね。
ですから、左投げの人でも外野手であれば不利にならないのです。
まとめ
今回は「野球で左投げの人が少ない理由」について解説しました。
左投げの人にとっては不利な要素があり、できるポジションが限られてくるため左投げの選手が少ないことを理解していただけたと思います。
上記のことを理解した上で野球を見てみると左投げの人がピッチャーとファーストと外野手に多いことに気付けて、また違う楽しみ方ができると思いますよ。
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