この記事では3度の全国制覇を達成している野球少年団チーム「多賀少年野球クラブ」の練習方法や指導体制などについて詳しく解説します。
少年野球を指導している人なら一度は聞いたことがあるチームだと思いますが、どんな練習をしているのか、どんな指導体制なのかはあまり知りませんよね。
この記事を最後まで読めば、お子さんのレベルアップ、チームのレベルアップができますよ。
それではいきましょう!
練習環境
設備
多賀少年野球クラブは、滋賀県の多賀町にある「滝の宮スポーツ公園」をホームグラウンドとしており、土日はグラウンドを完全に貸し切った状態で練習や練習試合に取り組んでいます。
グラウンドはかなり広く、バッティング練習であれば4カ所に分かれて行うことも可能です。
また、バッティングマシーンは13台所有しており、グラウンド用6台、室内用7台とかなりの充実っぷり。
なお、室内練習場は2カ所確保しています。
29人乗りのマイクロバスや道具運搬用の車両を所有しているなど、野球少年団としてはかなり設備が充実していることが分かります。
保護者会
設備が充実しているとなると、気になるのが保護者会ですよね。
月会費や遠征費など、多くの出費があると予想されるのではないでしょうか。
しかし、そんなことはありません。
月会費は園児(年少)から1年生が1000円。
2年生から6年生が2000円。
そしてなんと遠征費は0円です。
実は遠征費は少年団としてお中元の販売を斡旋することで賄っているのです。
詳しくはこちらの記事からどうぞ。
また、全国大会に何度も行っているとなると、保護者の懇親会も多そうですよね。
ところが、少年団としての懇親会は一切やっていません。
代表兼監督の辻正人氏曰く、
野球を教えているんですからお付き合いはグラウンドだけで十分なんですよ。大人達のお酒の場だけじゃなくて、例えばチームの子ども達みんなでレクリエーションというか、ボーリング大会しようとかキャンプしようとか、そういうのはやらないし、やらないでくださいって言っています。
とのこと。
なんでも全国制覇した時すら祝勝会を実施しなかったのだとか。
優勝して本当に嬉しいのは出場していた9人とその保護者だけだと考えるからだそうです。
保護者会をチーム全体を考えて運営していることが分かりますね。
指導方針
多賀少年野球クラブでは指導者と保護者の怒声罵声は一切禁止。
とにかく子どもが楽しく野球をやれる環境づくりに努めています。
代表兼監督の辻正人氏曰く、
野球も会社も一緒です。上司から罵声を浴びせられても成績が上がることはないと大人は分かっているのに、子ども達には罵声で成長を求めるのはちょっと無理がありますよね。
とのこと。
たしかにその通りですよね。
一昔前に比べると、グラウンドで怒声罵声を発している大人が減ってきているように思えますが、まだまだ残っているのが現状です。
野球の指導方法はそろそろ昭和から令和に移行するべきですね。
練習時間
平日の練習は毎週火曜日と木曜日の17:30~20:30に行っています。
ただし、平日の練習は自由参加です。
土曜日、日曜日、祝日は9:00~17:00まで練習を行います。
なお、低学年は15:00までのようです。
全国制覇をしているチームにしては練習時間が短いように思えます。
週6で練習するチームも珍しくないですからね・・・
選手の起用方法
多賀少年野球クラブでは、全国大会とそれにつながる予選の大会は学年に関係なく実力主義です。
一方で、それ以外の大会は6年生を優先する年功序列です。
6年生というだけで試合に出るチャンスをもらえるのは強いチームにしては珍しいですね。
ちなみに、このことは入部してきた時に保護者に説明するのだとか。
大会毎にはっきりと決められていれば、保護者も納得できますね。
練習方法
バッティング編
バッティングマシンを13台所有しており、マシンを使ったバッティング練習を存分に行っている多賀少年野球クラブですが、マシンのボールを打つ前の基礎固めではどのようなことをしているのでしょうか。
辻監督が勧めるのは、トスバッティングの時にスイングしたバットを振り戻す練習です。
トスしたボールに対して空振りをしたら、バットを地面と水平にして反対向きにスイングするように戻して、再び構えに入らせます。
これは子どもにスイングの軌道を意識させるためです。
ボールを打つときは速く振らなければならないので軌道を意識させることは難しいですが、振ったバットを戻すのはゆっくりできますから、子どもにもスイングの軌道を意識付けることができます。
ただただゆっくり振る練習だと子どもは飽きてしまいますから、打った後の戻す動きでプラスの練習をさせるというところが流石ですね。
守備編
守備練習では、低学年の場合は体の横で捕球する練習をします。
野球を経験している人ほど「正面で捕る」よう指導してしまいますよね。
でも、野球を始めたばかりの子どもは自分の正面に飛んでくるボールが怖いものなんです。
そのため、辻監督は正面ではなく、避けながら、体の横で捕っていいと指導します。
まずは捕れるようになることが第一歩であり、捕れるようになってから捕る場所等の細かい部分を指導していくのがコツなんですね。
おわりに
全国大会に常連で出場している多賀少年野球クラブの指導体制や練習方法について解説しました。
なかなか真似できない部分もあれば、明日からすぐに取り入れることができる部分もあったと思います。
「結果が全て」ではありませんが、どうせやるなら結果がついてきたほうがお得ですよね。
あなたの子どもや指導しているチームがちょっとでもレベルアップするためにも、ぜひ参考にできる部分から取り入れてみてくださいね。
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参考資料
コメント
はじめまして、多賀少年野球クラブの監督、辻と言います。このように当クラブも宣伝いただき、大変感謝しております。
引き続き、学童野球、少年野球を盛り上げていって下されば幸いです。
現場と情報と立場は違えども、野球の普及にお互い頑張って行きましょう!
ほんとうに有難う御座いました。
多賀少年野球クラブ
辻正人 09036555231